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しらせ(JMSDF AGB SHIRASE(first) class)は、元文部科学省の三代目南極観測船。現在の気象観測船SHIRASE。 艦番号AGB-5002。南極地域観測隊の南極観測の任務に利用されていた。こんごう型護衛艦やましゅう型補給艦が竣工するまでは海上自衛隊の運用する中では最大の規模だった。 == 概要 == 3ノットで1.5m厚の氷を連続砕氷できる能力を持っている砕氷艦(自衛艦の一つ)でもあり、乗員もすべて海上自衛官である。所有は文部科学省の国立極地研究所、所属は横須賀地方隊、母港は横須賀であった。 砕氷艦の特徴である幅のある艦体であり、1本煙突である。氷海での監視用に、マスト上に見張りポストがある。貨物積み下ろし用のクレーンを前甲板に2基、後部に2基装備している。艦体後部にヘリコプター甲板と格納庫を備えたヘリ搭載大型艦で、第二次越冬隊の「タロとジロの悲劇」を反省して、輸送用のS-61A-1 2機〔後継機としてMH-53Eを採用する予定だったが実現には至らなかった。〕と観測用のOH-6D 1機を装備している(幸運にも、本来の目的でこのヘリコプターが使用されることは最後まで無かった)。 氷海を航行するので通常の艦船にある、ビルジキール(ローリング(横揺れ)を抑制して安定した航走をするためのフィンで、船底の両側面に装備する)が装備されていない。そのため、外洋航行時、特に時化ている時などは、通常の艦船に比べて揺れが激しくなると言う欠点があり、乗組員の海上自衛官はまだしも、船慣れしていない観測隊員などはひどい船酔いに悩まされることもしばしばだったという。 乗組員居住区と観測隊員居住区は、厨房をはさんで分離されている。観測隊員居室は基本的に2人部屋で、観測隊長室、同副隊長室は個室である。このほか、4人部屋のオブザーバー室、研究室、ラジオゾンデ放球室がある。海賊の襲撃に備えて自動小銃が装備されている。 推進方式は電気推進(ディーゼルエレクトリック)で、三井造船製ディーゼル機関6台で交流同期発電機を駆動、サイリスタで交流を直流に整流しつつ出力電圧を制御し(静止レオナード方式)、富士電機製直流電動機6台を駆動、軸出力30,000馬力を発生させる。推進軸は3軸で、各々2台の電動機を直列に接続し、外洋航行時は電動機3台、砕氷航行時は全6台を使用する。船内電源は、別置きのディーゼル発電機4台により供給される。 なお、建造費は文部省(現・文部科学省)予算により支出されたが、設計、契約および運用については防衛庁(現・防衛省)が行っている〔1980年防衛白書〕。本船の主任務は観測隊員および物資の輸送であるが、観測機器を搭載し南極での観測活動も行っていた。これは後の退役後にウェザーニューズが買い取る理由の1つとなった。(詳しくは下記参照。) 毎年11月中旬に、東京港晴海埠頭を出港、オーストラリア・フリーマントル港で1週間休暇停泊の後、南半球が真夏に入る12月末には昭和基地に到達する〔南極地域観測への参加及び南極地域観測統合推進本部の設置について 防衛省資料 2008年 〕。 1983年(昭和58年)の第25次隊以降 第49次隊まで、計25回にわたって南極観測の輸送支援を実施し、この間の行動日数3,803日、総航程 1,006,562km、輸送人員 1,498人、輸送物資量 約23,900トンであった〔。 しらせの場合、氷厚約1.5m以上の氷は一旦 船を200-300m後退させた上で、最大馬力で前進、氷に体当たりするとともに氷に乗り上げる形で砕氷を行うが、南極圏におけるこのチャージングは36,650回に及んだ〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「しらせ (砕氷艦)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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